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Channel: 銀猫の女子ソフトボール観戦記
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【2016年・ソフトボール日本リーグ1部~新人投手成績(写真は追加予定)】

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【日本リーグ投手の新人賞について】 2016年は大卒3人、高卒4人の計7人の新人投手が入り、すべての投手に登板の機会があった。 投球回数が規定回を超えた投手はいなかったが、トヨタ自動車の田内愛絵里(高卒)、NECアクセステクニカの大塲亜莉菜(大卒)、城戸真古(高卒)の3人が投球回数が20回を超えたので、この3人が新人賞対象選手ということになろう。 加えて2年目投手のうち、昨年の投球回数が少なかった豊田自動織機の海部栞菜(大卒)、Hondaの福井遥香(高卒)にも新人賞の資格があった。さらに2部の甲賀医専出身ということで新人賞対象にはならなかったが、昨年伊予銀行に入団しリーグ4年目の大西里帆子も実質的には対象相当投手ということで、この6人の主要な記録を比較してみたいが、Hondaの福井は怪我で今シーズンの登板はなかったので、彼女を除く5人ということになる。 海部栞菜 (防御率1.83、投球回23.0、2勝1敗、被打率0.186) 田内愛絵里(防御率3.44、投球回20.3、3勝1敗、被打率0.191) 大塲亜莉菜(防御率4.46、投球回26.6、0勝1敗、被打率0.281) 大西里帆子(防御率5.44、投球回27.0、0勝4敗、被打率0.264) 城戸真古 (防御率6.04、投球回26.6、0勝1敗、被打率0.288) 実は織機の海部の方が投球回数が20回を超えて防御率1点台とむしろ新人賞にふさわしく、もしチームの調子がよくて田内より多い4~5勝くらいしていたら恐らく新人賞に選ばれていただろうと思われる。 このままでも純粋に成績だけを見たら今年は海部が選ばれるのが普通のようにさえ思われるが、ただ、大卒2年目の投手の海部と、高卒1年目の田内ということを考慮すると、成績に大差がない以上は田内が選ばれるのも十分納得はできる。 次に、「新人賞の成績」に相応しいかどうかを過去の新人賞と比較してみたい(以下のリストを参照)。 田内はトヨタという常勝チームにあって3勝させてはもらったが、過去23年のうちでは2012年の中野花菜に次いで少ない20.3投球回で、防御率は最も悪い3.45で唯一の3点台。チーム内の役割的にも楽な場面での登板がほとんどで、被打率の低さには将来性を大いに感じるが、果たして新人賞に値する活躍だったかどうかは少し疑問が残る。 個人的には賞の価値を維持するためにも今年は「該当者なし」でも良かったように思える。 ただし、近年は打撃有利の日本リーグなので過去と純粋に比較することもできないし、常勝トヨタにあって田内は後半戦は山根に次ぐ3番手投手の役割も果たしていた。加えてリーグとしてもできるだけ「該当者なし」は避けるような傾向もあるので、かなり大甘査定ではあるが、高卒選手でもあり将来性も加味しての認定新人賞ということに賛成したい。 1994年~石川多映子(6勝3敗、防御率0.54)-日立 1995年~該当者なし 1996年~勢理客仁美(3勝1敗、防御率0.54)-豊田自動織機 1997年~山崎あゆみ(5勝1敗、防御率0.15)-シオノギ製薬 1998年~該当者なし 1999年~高山樹里(5勝1敗、防御率0.83)-豊田自動織機 2000年~遠藤有子(5勝7敗、防御率1.45)-大徳 2001年~上野由岐子(79.3回、10勝3敗、防御率0.79)-ルネサス高崎 2002年~増淵真理子(128回、10勝7敗、防御率1.26)-デンソー 2003年~山崎 萌(53.3回、4勝3敗、防御率0.79)-日立 2004年~江本奈穂(54.3回、5勝1敗、防御率0.64)-ミキハウス 2005年~該当者なし 2006年~該当者なし   ※2年目の選手まで選考対象に規約改正※ 2007年~鈴木麻美(70.3回、3勝6敗、防御率2.79)-靜甲 2007年~瀬川絵美(64.3回、5勝3敗、防御率0.63、※2年目)-日立 2008年~山根佐由里(50.0回、5勝3敗、防御率1.55)-レオパレス21  2009年~該当者なし(新人および2年目の投手に勝利投手なし) 2010年~井俣茉莉(27.3回、3勝0敗、防御率0.51)-大鵬薬品 2011年~森真里奈(70.0回、6勝2敗、防御率1.10、※2年目)-太陽誘電 2012年~中野花菜(18.0回、2勝0敗、防御率0.38)-ルネサス高崎 2013年~小薗美希(52.3回、5勝2敗、防御率2.01)-日立 2014年~泉 礼花(79.0回、6勝4敗、防御率1.95)-日立 2015年~濱村ゆかり(36.3回、6勝1敗、防御率2.70、※2年目)-ビックカメラ高崎 2016年~田内愛絵里(20.3回、3勝1敗、防御率3.45)-トヨタ自動車 以下に、今シーズン入団した1年目の新人投手に関しての記録を紹介したい。【投球回数-試合数(全新人投手)】 26.6-13 大塲亜莉菜(NECプラットフォームズ) 26.6-13 城戸真古(NECプラットフォームズ) 20.3- 8 田内愛絵里(トヨタ自動車) 5.3- 5 森あすか(戸田中央総合病院) 4.0- 3 泉花穂(日立) 3.0- 4 奥野初音(シオノギ製薬) 0.3- 1 河澄星菜(豊田自動織機)※NECの左腕コンビの大塲と城戸が全く同じ登板数、投球回数で新人トップ。さすが浦野監督、上手に使っている。この二人、来年の2部ではほとんど打たれないのではないだろうか?※ちなみに昨年はSGHの加藤あずさの11試合37回がトップ。【防御率(全新人投手~括弧内は投球回数)】 0.00( 4.0)泉花穂 3.44(20.3)田内愛絵里 4.46(26.6)大塲亜莉菜 6.04(26.6)城戸真古 10.5( 5.3)森あすか 23.3( 3.0)奥野初音 84.0( 0.3)河澄星菜※実質的には田内がトップで3.44。昨年は1年目の投手としてはSGH加藤あずさの3.03(37.0回)がトップ。【投球数】 508 大塲亜莉菜 488 城戸真古 347 田内愛絵里 97 森あすか 64 奥野初音 58 泉花穂 21 河澄星菜※昨年はトップが加藤あずさの649、庄司奈々が620で2番目。【被打率(対戦打者数、全投手)】 0.071( 14)泉花穂 0.191( 84)田内愛絵里 0.276( 29)森あすか 0.281(128)城戸真古 0.288(125)大塲亜莉菜 0.476( 21)奥野初音 0.833( 6)河澄星菜※新人賞の田内の被打率1割台は立派。最下位NECにあってともに3割を切る被打率だった城戸も大塲も及第点。【K/BB(20回以上)】 2.14(20.3)田内愛絵里 1.13(26.6)城戸真古 0.70(26.6)大塲亜莉菜※田内の与四球は7個で1試合当たり2.4個。城戸は10個で1試合当たり2.6個、大塲は8個で同2.1個。【奪三振数(1試合当たり奪三振率)】 15(5.2)田内愛絵里 9(2.4)城戸真古 1(2.3)奥野初音 7(1.8)大塲亜莉菜※昨年新人賞の濱村ゆかりが36回を投げて14個(1試合あたり2.7個)なので田内はその倍。この辺は非凡さが垣間見える。

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