さていよいよ明日(11月13日)、両チームの運命を決める入れ替え戦が行われる。出場するのは1部11位のペヤングと2部2位の靜甲。 どちらも好きなチームなので2チームとも1部にあげてあげたいのだが、とにかく悔いのない試合をしてほしい。 さてこの2チーム、今年はともに「全日本総合ベスト8」と大健闘。総合の8強以上同士が戦う入れ替え戦というのも、なかなかないのではないだろうか。 では、ペヤングのリーグ参加以降の5年間、ともに2部の強豪として力を発揮ししのぎを削ってきたこの両チームのこれまでの対戦を振り返ってみたい。 ちなみに、日本ソフトボール協会でも入替戦のみどころが紹介されています。【第47回日本女子ソフトボールリーグ1部・2部入替戦の見どころ】 <リーグ戦(2部)> ・2010年:ペヤングがアドバンス、靜甲がホープと別セクション。ともにプレーオフに出場し靜甲が優勝したがペヤングが1回戦負けで対戦なし ・2011年:靜甲が1部に昇格したため対戦なし ・2012年:ペヤングがホープで靜甲がアドバンスと再び別セクション。靜甲がセクション5位に沈んでプレーオフ進出を逃したため対戦なし ・2013年:ペヤングが1部に昇格したため対戦なし ・2014年:ペヤングが1部に残留したため対戦なし 調べて驚いたが、実はこの2チームはリーグで対戦したことが一度もなかった。 では他の大会を見ると、 <全日本総合選手権> ・2010年:靜甲が出場できなかったため対戦なし ・2011年:ともに1勝をあげるも別ブロックのため対戦なし ・2012年:靜甲が出場できなかったため対戦なし ・2013年:靜甲が出場できなかったため対戦なし(ペヤングは1回戦でNECと対戦) ・2014年:ペヤング、靜甲ともに2勝してベスト8に残るも別ブロックのため対戦なし <全日本実業団選手権> ・2010年:靜甲が準優勝したがペヤングが1回戦負けで対戦なし ・2012年:決勝で対戦し4-0でペヤングが勝利 この5年、その間に靜甲が1年、ペヤングが2年の1部昇格期間があったのもあるが、リーグ以外の大会においてもほとんど対戦できず、公式戦での対戦はなんと「たったの1回」だけだった。 しかも2013年の全日本総合など、靜甲を抑えて東海地区から出場したNECアクセステクニカがペヤングと1回戦で対戦している。加えて熊野オープンでさえペヤングが参加したのが2011年と2012年で、その入れ替わりに靜甲が2013年と2014年に参加だから対戦なし。靜甲とペヤングの2チームはよほど対戦できない運命にあったのだろう。 そんな2チームが何の因果か入れ替え戦で対戦することになろうとは…。それゆえにどうなるのか結果が読めない、とても楽しみな対戦なのだ。【唯一の対戦~2012年、靜甲v.s.ペヤングの実業団大会決勝戦プレイバック】ペヤング 003 0010…4-10-0
靜甲 000 0000…0-7-0
【テーブルスコア】 ペヤング菊池遥、靜甲鈴木麻美の両エースが先発。 ペヤングは3回、中村藍子、土谷祐美子が連打のあと大塚枝里香が送り、4番の岩本典子がライトにスリーランホームラン。6回にも中村の投手強襲安打で追加点。 靜甲は3回に2安打、4回に3安打を集めながらも2死からの連打やバント失敗など流れが悪く無得点。結局7安打を放ちながらも菊池の前に完封負けして優勝を逃した。【入れ替え戦・スタメン予想】【ペヤング】
1(5):大塚枝里香
2(8):土谷祐美子
5(D):山本葵衣
4(2):古関亜美
6(7):小澤麻美
3(9):岩本玲奈
7(3):大島あずさ
8(4):一場茉裕
9(6):秋山磨貴子
FP(1):比嘉マユミ・ニウゼ 先発はやはり比嘉マユミか。外国人投手に慣れない2部チーム相手にチョウという選択肢もあるが、靜甲打線を考えるとそんなに冒険はできない。ただ結構大事な試合ほど左の小澤麻美を使ってくることも多いので、どこかで小澤の先発もあるはず。 打線の中ではなんと言っても核は大塚枝里香。天城の入れ替え戦では大鵬戦でホームランを打ったこともあるし、とにかく経験は豊富。打順は1番か3番か。その大塚と打順が入れ替わるDPの山本葵衣にも注目。1年間良い仕事をしてきた1年目の強打者が入れ替え戦でも活躍できるか。 そして2番を打つベテラン土谷祐美子、4番の古関亜美にも期待。土谷は先の最終の戸田中戦でも勝利に繋がる安打を放ち、勝負強いことを証明した。古関はご存じ元島根三洋の選手。かつて2部の好チームとしてここ天城でのプレーオフを目指して戦った島根三洋だったが夢叶わず廃部になってしまった。1部チームの選手として残留をかけて挑む入れ替え戦の舞台ではあるが、島根三洋の元選手がここに立ってくれるのはなんだか感慨深い。【靜甲】
1(8):植松尚子
2(5):白井奈保美
3(3):吉田早希
4(7):山崎奈美佳
5(6):松井志帆実
6(4):麓みさき
7(2):佐藤友麻
8(D):細井希衣(泉夏帆)
9(9):吉田沙織
FP(1):鈴木麻美 地元静岡の靜甲はここ2年プレーオフにも出られなかったので久々のチャンス到来。 もちろん先発投手は鈴木麻美。勢村香織という好投手もいるが、後半戦フォームを崩し復活は来年か。とにかく靜甲のエースにして2部を代表するエースでもある鈴木麻美に全てを託すことになる。 靜甲の強みは経験豊富なベテランが多く、守備や細かい攻撃がしっかりしていること。今年は植松尚子と山崎奈美佳と吉田早希の主力3人が好調なので、その間をつなぐ白井奈保美や松井志帆実などのベテランの繋ぎが特に打線の中で生きてる気がする。 2部2位ではあるが、優勝したNECアクセステクニカと対戦した後半戦2試合は内容的に上回る試合だった。全日本総合ではHondaにコールド勝ちという結果も残している。1部に昇格できる可能性は十分ある。
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