ペヤング 003 0000…3-5-0
戸田病院 000 0002…2-8-1
ペヤング:○比嘉マユミ・ニウゼ-古関亜美戸田中央総合病院:●五味彩華-佐藤瑶(本):内田千恵美(戸)(三):(二):【テーブルスコア】【戦評】3回表、1死から一場がチェンジアップを上手く拾ってライト前に運ぶと、次打者秋山の時にエンドラン。打球がサードの前に転がり捕った村井が素早く一塁へ送球。渡辺が送球を受けるも、エンドランで前進守備をしていた渡辺がまだ戻り切れておらず、ベースを踏もうとするも踏み損なう(記録はエラーになったか)。結局はこの「ほんのわずかの踏み損ない」が、ペヤングとシオノギの運命の分岐点になった。 もちろんそのもらったチャンスでセンター前への2点タイムリーと結果を出したベテラン土谷は見事。ペヤング創成期から所属する精神的な支柱の土谷がチームの最大の危機を救ってくれた。 ただこの日のペヤングは最初からパワーがみなぎり勝つ気満々。先月の全日本総合で戸田中の主力3投手に13安打を浴びせて7得点で大勝していたのも自信の一つになっていたのかも知れないし、前日の日立戦での岩本の3連発に勇気が沸いたのかもしれない。それに元戸田中で今やエース的な存在になった比嘉マユミをこの最後の試合に万全の状態でぶつけることができたのも自信の一つになったはず。とにかく2勝しかしていないチームとは思えないほど、この試合のペヤングは堂々とした戦い方だった。 これで2チームが3勝で並んだが、ペヤングが1部残留をかけての入れ替え戦に進み、直接対決でペヤングに2敗したシオノギが2部に降格となった。今の状態でも2部に行けば敵無しと思われるシオノギ。さらに園田学園女子大などから良い選手を補強するようで、来年はおそらく2部で全勝して1部に戻ってくるだろう。この日ペヤングに敗れたが今では上位陣とも互角の勝負をする戸田中も2011年の2部落ちを経験してから一気に強くなってきた。シオノギとしてはこのタイミングで一度2部を経験するのも決してマイナスにはならないと思う。 さて戸田中央病院。今年は開幕のシオノギ戦で敗れてつまずいたが、それでも日立とデンソーにそれぞれ1勝ずつ。結局このチームがベスト4争いのキャスティングボードを握っていたことは事実で、前日の織機戦でも勝っていればリーグの歴史を変える(すなわち織機を5位以下に落とす)こともできたのだが、あと一歩届かなかった。あと一歩と言えば、太陽誘電、日立、Hondaには前後半戦ともに接戦。織機に対しても2敗だが1-3、1-2。ほんと「あと少し何かを乗り越えればベスト4争いに食い込める」ところまでは来ている。そのあと少しの差が大きいとは思うのだが、来年こそは鍵を握るだけではなくベスト4争いの主役になって2003年以来の決勝トーナメント進出を果たしてほしい。<完投勝利し、2部自動降格の危機を救ったペヤングの比嘉マユミ・ニウゼ(上)、敗れはしたが好投した戸田中のエース五味彩華(下) 長身で右投げのエースで「美人」なのも共通><3回の戸田中のプレー。ペヤングが1死一塁からエンドラン、秋山のやや強い打球が前進守備のサード村井の前に。二塁に投げても間に合ったかも知れないが、村井が素早く一塁に投げてしまったことで前進していた渡辺が戻り切れずベースを踏み損なう。ひと呼吸おいて投げても間に合ったが、好守の村井もやや焦ったか。記録はファースト渡辺のエラーだが、少し気の毒な部分もある。どちらにせよ、このワンプレーが大きかった。>【先攻:ペヤング~先発メンバーと交代選手】
1(5):大塚枝里香
2(8):土谷祐美子
3(9):岩本玲奈
4(2):古関亜美
5(D):山本葵衣
6(3):大島あずさ→(走)佐藤このみ→(3)RE
7(7):小澤麻美
8(4):一場茉裕
9(6):秋山磨貴子→(打)樽谷知香→(6)RE
FP(1):比嘉マユミ・ニウゼ【後攻:戸田中央総合病院~先発メンバーと交代選手】
1(4):小沢佳那子
2(9):内田千恵美
3(3):渡辺瞳
4(D):ジェニファー・イー
5(7):太田あゆみ
6(5):村井美保
7(8):萩原瑠美
8(2):佐藤瑶→(走)東福仁美→(2)RE
9(6):上原依万里→(打)篠田美穂
FP(1):五味彩華【試合経過】【1回表:ペヤング~0点】大塚:二飛(ツマリ)土谷:中飛岩本:二飛 ※4連発がかかった岩本、3番に打順が上がったが残念ながら記録はならず【1回裏:戸田中央総合病院~0点】小沢:遊ゴロ内田:遊安渡辺:二飛イー:右飛(高~く上がる大きな飛球もフェンスぎりぎり)【2回表:ペヤング~0点】古関:三ゴロ山本:三ゴロ大島:空振り三振【2回裏:戸田中央総合病院~0点】太田:三半直村井:左前打萩原:遊内安(走者を進める打撃で内安)佐藤:四球上原:遊邪飛小沢:右直(良い当たりも正面)【3回表:ペヤング~3点】小沢:三ゴロ一場:右前打 ※チェンジアップに崩されながら上手く運ぶ秋山:エンドラン・三ゴロ・一失 ※前進守備の三塁村井が捕って普通に一塁送球でアウト、かと思いきや、渡辺が痛恨のベース踏み損ね大塚:左前ポテン安土谷:中前2点適時打岩本:四球古関:中犠飛山本:二邪飛<センターに値千金の2点タイムリーを放つペヤングの土谷祐美子><(上)2点目の走者はタイミング的にはアウトだったが、ハーフバウンドの返球だったためわずかに捕手佐藤のグラブに入りきらなかった。こういう部分も少しずつペヤングに運があった。(下)大喜びのペヤングベンチ><(上)土谷のタイムリーの前にヒットを放って満塁へとチャンスを広げた大塚枝里香、(下)1死一三塁から犠牲フライで3点目を叩き出した古関亜美、頼りになる二人もこの回しっかりと仕事>【3回裏:戸田中央総合病院~0点】内田:右前打渡辺:遊半直イー:右前打(一三塁)太田:遊飛村井:遊ゴロ【4回表:ペヤング~0点】大島:左前打 ※代走に佐藤こ小澤:捕犠打一場:遊ゴロ ※佐藤は三塁に秋山:四球(一三塁)大塚:遊ゴロ二封【4回裏:戸田中央総合病院~0点】萩原:遊ゴロ佐藤:二飛前ゴロ上原:中飛【5回表:ペヤング~0点】土谷:二内安(スラップ)岩本:空振り三振古関:遊ゴロ二封山本:一邪飛【5回裏:戸田中央総合病院~0点】小沢:中前ポテン安内田:右飛渡辺:中飛イー:右飛【6回表:ペヤング~0点】大島:二ゴロ小澤:投ゴロ(五味が好捕)一場:一ゴロ【6回裏:戸田中央総合病院~0点】太田:中飛(好捕)村井:右飛萩原:左飛(良い当たり)<先頭打者太田あゆみの弾丸ライナーをセンターの土谷が好捕。打者3人が外野に良い打球を飛ばしたが全て守備範囲の不運>【7回表:ペヤング~0点】
(打)樽谷:投ゴロ大塚:一ゴロ土谷:三ゴロ(スラップ)【7回裏:戸田中央総合病院~2点】佐藤:左前打 ※代走に東福
(打)篠田:右直・タッチアップ(大きな当たり、走者は二塁)小沢:二ゴロ内田:中越え2点本塁打渡辺:遊飛<キャプテンの内田千恵美が2死から意地の一発。打った瞬間に分かる打球で、センターの土谷もがっくり><しかし最後は怖い渡辺をショートフライに打ち取りゲームセット。整列のあとベンチで大喜びするペヤングナイン>
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