Quantcast
Channel: 銀猫の女子ソフトボール観戦記
Viewing all articles
Browse latest Browse all 246

【2017年1部第3節伊那大会③:日立v.s.トヨタ~泉花穂、アボットに投げ勝つ】

$
0
0
【2017年5月21日第3節伊那大会2日目第1試合】日立 002 0000…2 トヨタ 010 0000…1 日立:○泉花穂-清原奈侑トヨタ自動車:●モニカ・アボット-峰幸代(本):木村千春(日)(三):(二):【テーブルスコア】【戦評】 この試合の泉花穂は文句なく100点満点。しかも日本リーグ初先発で初完投勝利に加え、相手は全勝のトヨタ自動車で投手は剛腕アボット。さらにチームは前日、最下位の日本精工を相手に泉礼、岡村、小薗の主力3投手をつぎ込んで敗戦した状況だったことを考えると、100点満点以上だろう。 好投の最大の要因は「笑顔」。あんな人懐こそうな愛くるしい笑顔で投げられたら、相手も「打ち崩してやろう」と言う気にはならないはず(笑)これは正直、半分以上本気でそう思っている。 それとコントロールが非常に良かった。四死球は6個もあったが、どれも丁寧に丁寧にコーナーをついて投げた結果で、惜しいボールも多く、無駄な四球はほとんどなかったように思える。 泉花の陰に隠れてしまいそうだが、同点に追いついた木村千春のホームランも見事だった。開幕戦での上野射ちに続いてのアボット射ち。バットを少し短く持ってコンパクトに振りき、ガツンと当ててフェンスの向こうに持っていくバッティングは、まるで日立のレジェンド馬渕智子を見るようだった。 その木村の本塁打に続いて長谷川千尋、松岡くるみが短く持ったバットで野手の間を抜くクリーンヒットでチャンスを作ると(しかもヒットはその3本のみ)、続く林佑季、山田恵里のベテラン二人が内野にゴロを転がして決勝点。いかにも日立らしい試合巧者ぶりを発揮した見事な得点シーンだった。 日立はこれで昨年の磐田大会に続いてアボット完投のトヨタ戦での勝利。しかも前回は泉姉が1失点完投なので、姉妹でアボットを撃破したことになる。凄いことだ。 ちなみに最終回トヨタの攻撃で面白いことがあった。 1死一塁の場面で峰がライトの定位置やや後ろにフライ。これで2死一塁かと思った矢先、なんと一走の田中麻美が無謀にも二塁へタッチアップ。完全なる暴走で、長谷川から二塁へ送球されタイミングも余裕で二塁塁審も「タッチアウト!」で、試合終了、かと思いきや、なんと那須が落球。 タッチしたあとに落球したかを再検討したが、ボールがグラブに完全に入っていなかったのは明らかなのでセーフとなり、田中の暴走が一転、トヨタは2死二塁のチャンスに。その後日立は2死一三塁と一打逆転のピンチまで背負ったが、泉花穂が最後まで丁寧に投げ切ってこのピンチを脱した。 ちなみにトヨタの田中は、なんであんな絶対にセーフにはならないようなライトフライでタッチアップして二塁を狙ったのか。 田中はこの回無死一塁で代打に出てセカンドにゴロを転がすも二塁封殺と、走者を進められなかった。しかも前日の試合でも送る場面でバント失敗があった。 おそらくそれが頭にあって「何としてでもこの失敗を取り返したい」、と思い過ぎてあんな暴走をしてしまったのだろう。 まあ若い選手にはよくあることで、必死さの裏返しだからあまり責めたくない。ミスを試合中にすぐ取り返そうとすると焦って決していい方向には行かない。すぐに忘れて切り替えられるようになれば、田中ももっと良い選手になるだろう。<アボットに投げ勝った泉花穂、清原奈侑の日立バッテリー><試合後のインタビューを受ける泉花穂、「バックが守ってくれたおかげ」。確かにあれだけ守ってくれるバックだと安心だろうな>【先攻:日立~先発メンバーと交代選手】 1(5):林佑季 2(9):山田恵里 3(2):清原奈侑 4(6):那須千春 5(7):田邊奈那 6(3):奥田茉優希 7(D):木村千春 8(7):長谷川千尋 9(4):松岡くるみ FP(1):泉花穂【後攻:トヨタ自動車~先発メンバーと交代選手】 1(5):古澤春菜 2(D):山下りら 3(4):坂元令奈 4(8):山崎早紀 5(9):長﨑望未 6(6):渥美万奈 7(5):鈴木鮎美 8(7):神山みどり 9(2):峰幸代 FP(1):モニカ・アボット【試合経過】【1回表:日立~0点】林:空振り三振(外)山田:見逃し三振(外ばっか)清原:空振り三振【1回裏:トヨタ自動車~0点】古澤:三飛山下:四球(3-2から、最後は厳しいコース)坂元:右邪飛・タッチアップ(二塁)山崎:左飛(田邊が前進し好捕)<坂元の右邪飛は大きい当たりも長谷川が好捕><山崎の左飛はレフトの前に落ちそうだったが田邊が好捕>【2回表:日立~0点】那須:見逃し三振(これは外遠かった。アボットの球威に思わずストライク)田邊:死球(肘直撃) ※田邊が二盗失敗も、間一髪奥田:二飛(坂元が好捕)<田邊の二盗は間一髪アウト。悔しがる田邊>【2回裏:トヨタ自動車~1点】長﨑:四球(わざと当たったボールあり)渥美:三犠打(二塁)鈴木:右前適時打神山:左飛 ※鈴木が二盗。タイミングはアウトも、ショート那須が捕球できず。那須は今日はグラブ捌きがおかしかった。峰:投弾く遊ゴロ(ファールで粘ったが)<捕手からの送球を取り損ねるショートの那須。今日はちょっとおかしかった?>【3回表:日立~2点】木村:中越え本塁打 (打った瞬間わかる完璧な打球。バットを短く持ってガツンと当てに行った)長谷川:中前打(良い当たり)松岡:三遊間左前打(真っ二つ)林:バスター一ゴロ(進塁打で二三塁に)山田:投ゴロ・打点 (エンドランかかっていたか。アボットが捕ってホームに投げていればアウトだったが少しファンブルし、一塁アウトが精一杯)清原:四球(3-0から3-2となって) ※テンポラリー走者に山田那須:空振り三振(これは高めに手を出した)<木村がアボットからセンターへホームラン。バットを少し短く持ってガツンと当てに行く感じで、思わず馬渕智子を思い出した><続く長谷川、松岡が連打で一二塁><一二塁のチャンスの後は林、山田が内野ゴロで逆転><山田の投ゴロを捕ってすぐ本塁送球していたらタイミングは微妙だったが、アボット痛恨のファンブル>【3回裏:トヨタ自動車~0点】古澤:左飛山下:三半直坂元:遊半直 ※古澤の左飛も悪くない当たり。全部正面を突くのは泉花のコントロールがいいせいか。【4回表:日立~0点】田邊:空振り三振奥田:二ゴロ木村:一飛【4回裏:トヨタ自動車~0点】山崎:中飛長﨑:四球(ストレート)渥美:中飛鈴木:死球(肩。チェンジアップだが、これが向かってきたので避けられない)神山:遊ゴロ二封【5回表:日立~0点】長谷川:セフティバント・投飛松岡:空振り三振(高めのボール球)林:投ゴロ【5回裏:トヨタ自動車~0点】峰:右飛古澤:四球(ストレート)堤(打←山下):右飛坂元:二飛(ツマリ)【6回表:日立~0点】山田:空振り三振(外ばっかり。ボールっぽいストライクもあり)清原:遊ゴロ那須:中飛(一瞬、おっ大きいか、と思ったが、そうでもなかった)【6回裏:トヨタ自動車~0点】山崎:二ゴロ(難しいバウンド、ファンブルしながらも松岡がなんとかさばく) 長﨑:遊飛(ツマリ)渥美:セフティバント・投ゴロ (まあ、セーフだった。ただヘッスラしたせいで砂煙で見えなかったかも)【7回表:日立~0点】田邊:空振り三振(チェンジアップ)奥田:一ゴロ(ライン際を転がりフェアゾーンに曲がってくる)木村:遊飛(ツマリ)【7回裏:トヨタ自動車~0点】鈴木:左前打(ツマリ)田中(打←神山):バスター二ゴロ・二封峰:右飛 ※一走田中が定位置の右飛でタッチアップする無謀な暴走 ※長谷川→那須と渡り楽々アウトで試合終了… ※と思ったが那須がなんとこれを落球!二塁塁審は砂煙で落球が見えず、アウト宣告したが、他審判がセーフに判定を訂正。 ※2死二塁に古澤:四球 ※四球になる投球が暴投で一三塁に山本(打←堤):右邪飛<無死一塁で代打の田中だったが、セセカンドゴロ二封で走者を進められず><定位置少し深めだったが、このライトフライで田中が二塁へタッチアップも悠々アウト><と思ったがなんと那須が落球。田中もアウトと思って塁を離れてしまう><田中は慌てて塁に戻り、那須がタッチ。この時、投手の泉花穂は試合終了と思ってガッツポーズ><タッチした後に落球したか少しもめたが、落球は明らかだったので判定はセーフ><代打の山本に対して、徹底してギリギリのアウトコースを攻める日立バッテリー。カウントはボール、ボール、ストライク、ボールの3-1に><そして最後もアウトコース。やや大きな当たりだったが、ライトの長谷川がキャッチ><あの展開からよく踏ん張った泉花穂。喜ぶ日立バッテリー>【試合終了】

Viewing all articles
Browse latest Browse all 246

Latest Images

Trending Articles